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オンライン診療のデメリットとは?患者と医師側のリスクや注意点を解説

田中 さやか / 更新:2026-06-18
オンライン診療のデメリットとは?患者と医師側のリスクや注意点を解説
「オンライン診療って便利そうだけど、本当に大丈夫なの?」と迷っている人へ。結論から言うと、オンライン診療には触診ができない・緊急時に弱い・処方に制限があるなど、知らずに使うと後悔するデメリットが確かにあります。

私はオンライン診療を実際に使い、クリニックへの取材も重ねてきました。便利さは本物です。ただ、デメリットを知らないまま選ぶと「これなら対面に行けばよかった」となる場面があります。

この記事では、患者側のデメリットだけでなく、あまり語られない医師側の負担や責任リスク、費用・情報漏洩の落とし穴まで、出典付きで正直に整理します。読んだうえで、対面との使い分けまで判断できる内容にしました。

オンライン診療のデメリットとは?まず結論を解説

オンライン診療のデメリット・気を付けるべきこと_相模原内科
オンライン診療のデメリット・気を付けるべきこと_相模原内科

オンライン診療の最大のデメリットは「医師が得られる情報が、対面より少ない」ことです。これは便利さと裏表の構造的な問題で、運用の工夫だけでは消えません。

厚生労働省も、オンライン診療は触診などができず医師が得られる情報が限られることを前提に、独自のルールを設けていると説明しています。

そもそもオンライン診療とは何か

オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンのビデオ通話を使って、医師の診察を自宅などから受ける仕組みです。予約から診察、支払い、薬の受け取りまでをオンラインで完結できるのが特徴です。

電話やチャットだけのものとは違い、原則として顔を見ながら話すリアルタイムの診察を指します。ここが「ただの健康相談」との大きな違いです。

デメリットを正しく知る必要がある理由

メリットばかりの宣伝を鵜呑みにすると、向かない症状で使ってしまいます。たとえば強い腹痛を「とりあえずオンラインで」と選ぶと、本当に診てほしいお腹を触ってもらえません。

正直に言うと、私はオンライン診療を勧める立場ですが「何でもオンラインで済ませよう」という考えには反対です。向き不向きを線引きできて初めて、安全に使えます。

患者側が知っておくべきデメリット

まずは利用する側が直面する5つのデメリットから。どれも厚生労働省が示すオンライン診療の構造的な制約に根ざしています。

患者側が知っておくべきデメリット

身体に触れる診察ができない

画面越しでは、お腹を押して痛む場所を確かめたり、喉の奥を直接のぞいたり、聴診器を当てたりができません。視診(見る)だけに頼ることになります。

検査や処置もできません。これは制度上の構造的な制約で、対面でできる診療行為の一部を代替できないのです。血液検査やレントゲンが必要なら、結局は受診が要ります。

緊急時の対応が難しい

診察中に急に容体が悪化しても、医師はその場で点滴も処置もできません。できるのは「すぐ救急車を」と指示することくらいです。

胸の痛みや激しい頭痛など、一刻を争う症状にオンラインは向きません。ここは迷う余地なく、対面か救急です。

通信トラブルや操作の不安

情報通信機器を使う以上、通信環境の影響をまともに受けます。電波が悪ければ画面が固まり、最悪、診察が成立しないこともあります。

私自身、地下に近い部屋で受診して映像が途切れ、肝心の患部を見せる場面でつながりにくかった経験があります。Wi-Fiが安定した場所で受けるだけで、トラブルはかなり減ります。

診断の精度が下がるおそれ

得られる情報が少なければ、診断の手がかりも減ります。皮膚の色味や腫れの程度は、照明やカメラ性能で見え方が変わってしまいます。

医師が「これは直接見たほうがいい」と判断したら、対面に切り替える指示が出ます。これはデメリットというより、安全のための正しい運用です。逆に何でもオンラインで完結させようとするクリニックは、私なら警戒します。

処方薬や診療日数の制限

オンライン診療では処方できない薬があります。厚生労働省のルールで処方制限が設けられているためです。

また、初診の処方日数には上限があります。ある医療機関の解説では初診患者への処方は7日までと説明されていますが、これは二次情報のため、最新の指針での確認が必要な数値です。長期処方を前提にしにくい点は覚えておきたいところです。

あまり語られない医療機関・医師側のデメリット

患者側の話は多くても、医師側の負担はあまり語られません。ここが分かると「なぜ近所のクリニックがオンラインをやらないのか」が腑に落ちます。

あまり語られない医療機関・医師側のデメリット

導入コストと運用の負担

オンライン診療には、専用システムの導入費用や月額利用料、決済手数料が発生します。これが医療機関にとって導入の壁になります。

小規模なクリニックほど、この固定費は重い。患者が少なければ採算が合わず、導入しても続かないケースがあります。

診療報酬の低さと採算性

診療報酬が対面と同等でない項目があるのも、医療機関には痛い点です。手間が同じでも収入が下がるなら、積極的にはなりにくい。

オンライン診療と対面診療の診療報酬(二次情報・原典確認推奨)
出典は下記の二次情報。正確な点数は診療報酬改定資料・厚生労働省の点数表で再確認が必要です。
項目オンライン対面
初診料251点288点
再診料・外来診療料73点73点(同様)

初診料はオンラインで251点、対面288点の約87%という二次情報があります。再診料は73点で同様ですが、包括評価の医学管理料では情報通信機器での実施を評価しない扱いがあるとされます。いずれも原典確認が前提の数値です。

誤診・見逃し時の責任と法的リスク

情報が限られる中で診断する以上、見逃しのリスクは対面より上がりえます。そして、もし見逃しが起きれば責任を負うのは医師です。

だからこそ、まともなクリニックほど「対面が必要」と判断したら正直に伝えます。何でもオンラインで完結させる業者より、対面を勧めてくる医師のほうが信頼できる、というのが取材を重ねた私の実感です。

見落としがちなコスト・安全面の落とし穴

【適切なオンライン診療】医師の身分確認と説明の重要性編(ロングver.)
【適切なオンライン診療】医師の身分確認と説明の重要性編(ロングver.)

費用は「診察料だけ」で考えると足元をすくわれます。情報漏洩や薬の遅延も含め、後から「こんなはずでは」となりやすい部分です。

保険適用と自費診療で変わる費用

保険診療なら自己負担は対面と同じ割合ですが、美容や自由診療では全額自己負担です。同じ「オンライン診療」でも、保険か自費かで支払う額がまるで違います。

申し込む前に、その診療が保険適用かどうかを必ず確認してください。ここを見ずに進めると、想定外の請求に驚くことになります。

システム利用料など想定外の出費

診察料のほかに、システム利用料や予約手数料、薬の配送料が別途かかることがあります。「診察料◯円」とだけ書いてあっても、合計はもっと高くなることがあるのです。

私が確認するのは、必ず「合計でいくら払うか」。内訳のうち送料や手数料がいくらかまで見ないと、対面と比べたお得さは判断できません。

個人情報や診療データの漏洩リスク

オンライン診療では、顔・症状・処方歴といった機微な情報をネット経由でやり取りします。扱いがずさんなサービスだと、漏洩の懸念は無視できません。

公共のフリーWi-Fiでの受診は避ける、信頼できる事業者を選ぶ。この2つだけでもリスクは下げられます。

薬の配送遅延と地域差

薬が手元に届くまで時間がかかるのも、地味に効くデメリットです。すぐ飲みたいのに翌日以降、という場面があります。

離島や山間部では配送に日数がかかり、地域差も出ます。急ぎの薬が必要なときは、近くの薬局で受け取れる対面のほうが早い、と割り切るのが現実的です。

高齢者やデジタルに不慣れな人が直面する格差と悪質サービスの注意点

ここは、家族のために調べている人に特に読んでほしい部分です。オンライン診療には、不慣れな人ほど不利になる側面と、悪用する業者が紛れ込む側面があります。

高齢者やデジタルに不慣れな人が直面する格差と悪質サービスの注意点

デジタルに不慣れな層のつまずき

受診にはスマホやパソコン、ビデオ通話できる機器の準備と操作が必要です。アプリの登録や本人確認の段階でつまずく高齢の方は珍しくありません。

便利なはずの仕組みが、使えない人にとっては受診のハードルになる。これがデジタル格差です。最初の設定だけ家族が一緒にやってあげると、ぐっと使いやすくなります。

向精神薬・ダイエット薬の不適切処方

問題なのは、安易に薬を出す業者の存在です。睡眠薬などの向精神薬や、やせ薬を、ろくに診察せず処方するサービスがあります。

「すぐ出します」「診察は形だけ」をうたうところは危険信号。オンライン診療には処方制限があるはずなのに、それを軽視する時点で信用できません。

悪質なサービスの見分け方

私が見分ける基準はシンプルです。対面が必要なら正直に勧めてくるか、処方の理由をきちんと説明するか、費用の総額を事前に明示するか。この3つを満たさないところは避けます。

信頼できる・避けたいサービスの見分け方
見るポイント信頼できる避けたい
対面の案内必要なら対面を勧める何でもオンラインで完結
処方の説明理由を丁寧に説明ほぼ診察せず即処方
費用の表示総額・送料まで明示診察料だけで内訳不明

デメリットを踏まえた対面診療との上手な使い分け

デメリットを並べてきましたが、使い分ければオンライン診療はとても役立ちます。鍵は「向く症状」と「向かない症状」を分けること。

デメリットを踏まえた対面診療との上手な使い分け

オンラインが向いている症状・疾患

状態が安定した慢性疾患の継続管理や、同じ薬を続ける定期処方は、オンラインの得意分野です。毎回通わずに済むメリットが、デメリットを上回ります。

花粉症の薬の継続や、軽い症状の相談もオンライン向き。わざわざ待合室で長く待つ必要がない場面ですね。

対面が必要な症状・疾患

逆に、初めての強い痛み、急な高熱、息苦しさ、胸の痛みは対面一択です。触診や検査、緊急対応が要る症状は、オンラインの構造的な弱点とまともにぶつかります。

なお初診のオンライン診療は、原則かかりつけ医が行う枠組みです。誰でも初診から無制限に受けられる制度ではない点も押さえておきましょう。

安全に受けるための準備と判断基準

受ける前の準備は3つだけ。安定した通信環境を整える、明るく静かな部屋を確保する、当日の体調と聞きたいことをメモしておく。これで診察の質はかなり上がります。

判断基準は「触ってほしいか・急ぐか」。触診や検査が要りそう、または急ぐなら対面。安定した経過観察や定期処方ならオンライン。迷ったら対面、が私の結論です。

オンライン診療のデメリットに関するよくある質問

ひろゆき 日本でオンライン診療が流行らないのは何故なのでしょうか?
ひろゆき 日本でオンライン診療が流行らないのは何故なのでしょうか?

最後に、読者からよく一緒に調べられる疑問にまとめて答えます。

よくある質問

オンライン診療のデメリットとは?
最大のデメリットは、触診や検査ができず医師が得られる情報が対面より少ないことです。緊急時に処置できない、通信環境に左右される、処方できる薬や日数に制限がある、といった構造的な制約もあります。厚生労働省もこれらを前提にルールを設けています。
費用はどのくらいかかる?
保険診療なら自己負担割合は対面と同じですが、自由診療は全額自己負担です。加えて、システム利用料・予約手数料・薬の配送料が別にかかることがあります。申し込み前に「合計でいくらか」を内訳まで確認してください。
始め方・予約の取り方は?
クリニックの予約サイトやアプリから予約し、ビデオ通話できるスマホやパソコンを準備します。本人確認や問診の入力が必要なことが多いです。初診は原則かかりつけ医が行う枠組みのため、対象になるか事前に確認しましょう。
体調が悪化したらどうすればいい?
診察中に容体が悪くなったら、自己判断せず医師の指示に従い、必要なら速やかに救急要請や対面受診に切り替えてください。胸の痛みや息苦しさなど一刻を争う症状は、最初からオンラインではなく救急・対面が適切です。

オンライン診療は、向いた使い方をすれば本当に助かる仕組みです。まずは自分の症状が「触ってほしいか・急ぐか」で線を引くところから始めてみてください。

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田中 さやか

医療・健康系Webメディア編集歴8年 ・ オンライン診療サービスの実際の利用・取材経験あり
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医療系Webメディアの編集者として、オンライン診療クリニックへの取材や実際の受診体験をもとに情報を発信しています。忙しい女性が本当に使える情報だけを、分かりやすく丁寧にお届けすることを心がけています。

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